だからといって喫煙者はこの研究結果を、たばこをやめない口実にしてはならない、と医学誌「アナルズ・オブ・インターナル・メディスン」に発表されたこの論文は警告している。
バイオメトリクスの減量
研究は同大学のシンチエ・イエ准教授が率いる研究グループが行ったもの。禁煙と糖尿病の関連を示す過去の研究結果を裏付けるとともに、禁煙後の体重管理に関する医師の支援や、禁煙に伴う体重増加を抑制する効果があるニコチン置き換え療法(NRT)の検討などが必要だと指摘している。
内科・伝染病専門のイエ准教授は発表資料で、「要するに、たばこを吸い始めるなということだ」とした上で、「吸っているならやめるべきだが、体重増加にも注意を払う必要がある」と説明している。
肥満英国統計2006
研究チームは45〜64歳の約1万1000人について、9年間のデータを調査。対象期間の3〜5年前にたばこをやめた人は2型の糖尿病になる確率が、もともと喫煙の習慣のない人に比べ80%高かった。研究開始後の3年間にたばこをやめた人は73%高く、禁煙後の最初の3年間に糖尿病のリスクが最も高まることが示された。
研究開始の6〜9年前に禁煙した人の罹患(りかん)リスクは54%高く、それより前に禁煙した人は16%高い。喫煙を続けている人の罹患リスクは26%高かったという。
看護師の疼痛管理の研究
罹患リスクが最大だったケースは、男性では60歳以上で1日20本以上喫煙していた人が禁煙後に4キロ以上体重が増えたケース。喫煙経験がない人に比べて糖尿病罹患率は3.4倍高く、リスク調査対象全グループ中最大。
女性では、1日の喫煙数が20本以下で禁煙後に4キロ以上体重が増えたグループ。喫煙しない女性に比べて2.7倍高かった。
糖尿病は、血糖の分解が阻止されることでさまざまな合併症が引き起こされ、心臓病、腎臓病、視力喪失、手足の切断などに至る病気。遺伝的な糖尿病もあるが、2型糖尿病患者のほとんどは肥満が原因である。
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